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天地大乱 RMT1
★1口= 10,000,000銀貨となります
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天地大乱
天地大乱は、裏切りを軸にした対人戦(PvP)がメインコンテンツとした戦闘重視のMMORPG。
さまざまな戦場や勝利方式が搭載され、戦争の時間や場所、ルールが限定されていないので、いつでも何処でも戦争が勃発します。
友情と権力を秤にかけた熾烈な争いはMMORPG屈指です。
「聖石戦」「正規戦」「討伐戦」「自由戦争」と4つの大規模戦争PvPがあり、
「聖石戦」は、相手の聖石を破壊し奪取する勢力間戦争、
「正規戦」は 同レベルの敵対勢力プレイヤーとの戦闘です。
「討伐戦」はインスタントダンジョンでのモンスター討伐、
「自由戦争」では敵対勢力のプレイヤーとの生存競争が繰り広げられます。
戦争と経済、政治は密接な関係を保っています。権力にまつわる機能には、「経済システム」「政治システム」があり、「経済システム」では、敵対勢力の聖石を奪うことで、一定率の金額が獲得できるなど経済的な恩恵を受ける事が出来ます。また、「政治システム」では、勢力長に選出されれば、戦争などで得た銀貨を管理できる莫大な権限が与えられます。
「ゲームストーリー」
――風が、吹いている。
それは戦乱の風、死をもたらす風だ。
少年が、荒野をゆく。
身にまとうのは、薄汚れた外套。
黒い蓬髪を風になびかせつつ、一歩一歩、大地を確かめるように前へと進む。
少年の瞳に映るには、累々たる屍の山。
人のものがあれば、明らかな人外のものもあった。
つい最近、この荒野で激しい戦があったのだ。
どんな戦か、少年は知らなかった。
乱世だった。
この程度の小競り合いは、どこにでも転がっている。
それにいちいち名前などつけていてはきりがない。
少年は足を止め、転がる骸を漁り始めた。
慣れた手つきで、骸の手や体から物品を剥ぎ取ってゆく。
剣。
やや小振りだが、少年の手には頃合だ。
鎧。
なめし皮を繋ぎ合わせたそれは、軽くて体によく馴染む。
いくばくかの金銭。血に汚れていない干し肉。破れていない水袋。
戦乱の世とはいえ、やはり必要不可欠のものだ。
だが、死人には不要の代物だった。
だから少年は、それらを己の物とした。
漁るうちに、一際高価そうな首飾りを見つけた。
先端部の装飾は開閉式になっている。
開くと、中には持ち主および女性の姿絵が収められている。
「…………」
少年はしばし考え込み、首飾りを死者へと返すことにした。
どこか、普通の戦場漁りとは趣を異にする少年だった。
そんな作業を繰り返すこと、小一時間。
遺品を頂戴した骸に両手を合わせ、少年は旅を再開した。
しばらく荒野を歩いていると、少年は厄介な連中を目撃した。
鼻を突く腐臭と、青黒く変異した肌。
目はギラギラと異様な光を放ち、人への憎悪を露にしている。
“腐れ鬼”と呼ばれる人型の怪物だった。
大陸に跳梁跋扈する怪物の中では、最下級の存在だ。
魔性の蟲に寄生された人間の成れの果てだとも、
神代の昔に呪われた一族の惨めな末裔とも言われているが、
その真相は不明だ。
ただひとつ確実なのは、いずこからともなく沸くようにして現れ、徒党を組んで人間を襲うということ。
話が通じる相手ではない。
幸い、連中はまだ少年の存在に気づいていない。
だから、少年は逃げることに……しようとしたが、できなかった。
腐れ鬼どもは人間を襲おうとしていたからだ。
囲まれているのは、外套をまとった小柄な人物だった。
顔はフードに隠れて見えないが、一歩も動けないところを見ると、気絶せんばかりに怯えているのだろう。
だから、少年は逃げるわけにいかないのだ。
「……男の子は、つらいよなっ!」
少年は、小さく呟くと同時に、腐れ鬼たちの背後から躍りかかった。
―――なに、腐れ鬼なんて余裕さ。一!
右手の剣が閃き、一体目の腐れ鬼の背を刺し貫く。
―――力が強いだけの、低脳な獣だ。二!
左の脚が跳ね上がり、横にいた腐れ鬼の頚骨を蹴り砕く。
―――練り上げた武の前には……!?
勢いのままに三体目を斬ろうとするが、果たせない。
一体目を刺し貫いた剣が抜けないのだ。
「くっ!!」
三体目は棍棒を振りかぶり、哀れ少年の頭は粉砕され―――
「…………あれ?」
少年の頭は、無事だった。
代わりに、三体目の腐れ鬼の首から上が綺麗に消え失せている。
棍棒を振り上げた体勢のまま、骸はどうと倒れ伏す。
その骸の向こう側に、先程の外套を来た人物が立っている。
手には、一振りの太刀。
足元には、腐れ鬼の骸がふたつ。
フードは外れ、顔が露になっている。
少年と同じ年頃の娘だった。
燃えるような赤毛と、左目を覆う粗末な眼帯が印象的だった。
とりあえずの脅威が去ったことだけは確実だ。
少年は、曖昧な笑みを浮かべつつ、少女に話しかけた。
「ええと、俺のやったことって余計なお世話……だったよね?」
少女はしばし考え込むかのような沈黙、そして……。
「ん。いやいや、そうでもない……と、いえなくも、ない。かもしれない」
「いやいやいや! それ、なぐさめになってないし。俺の頭が砕かれずにすんだのも、そっちのお陰かもしれんし」
「あ。うん。そうかも。でもまぁ、そっちが二匹を引き受けてくれたお陰で……」
空虚なやり取りである。
だが、少しでも武をかじったは、ふたりがお互いの間合いと呼吸を計りあっていることが見て取れる。
それなりの武芸を身に付けた者同士が出会えば、当然の成り行きである。
少年少女がまとう気配、身のこなし、筋肉の動き。
おそらく、実力は互角。
単純な技だけならば少女が上かもしれない。
だが、右目の視覚に入り込まれれば、形勢は逆転するだろう。
「……一緒に行こうか」
先に沈黙を破ったのは、少年だった。
「あ。なんでよ?」
少女は、口の端を歪めながら理由を尋ねた。
対する少年の答えは、単純明快だった。
「乱世だ。ひとりよりは、ふたりの方が生き残り易いじゃないか」
ふたりで5匹を打ち倒したとはいえ、すべて雑魚。
それなりの腕ではあるが、武林の尊敬を集めるには程遠い。
そのことは、少女も痛感していたらしく、返答は早かった。
「ん。いいよ。ただし、どんなものも、分け前は常に平等!」
「いいよ」
「ん。足手まといになったら、容赦なく見捨てるよ」
「当然、当然」
少女が矢継ぎ早に条件を提示し、少年はひょいひょいと頷く。
「あと、変なことしようとしたら殺す。風呂はあたしに優先権あり」
「……努力するよ」
お互い、冗談なのか本気なのかわからないが、ひとまず合意に達したようである。
かくして即席の同盟は成り、残るは互いの名乗りのみ。
「俺は……」
「あたしは……」
お互い、未だ“字(あざな)”も持たぬ身であった。
彼らが天下に名を轟かせるか、それとも戦場の露と消えるか、未だ誰も知る者はいない。
* * *
――風が、吹いている。
それは縁(えにし)の風、人と人とを出会わせる風だ。
かくて“ひとり”の旅は終わり、“ふたり”の旅が始まった。
少年少女が赴く先は、“剣王”、“刀鬼王”、“魔神王”、または“天狼”か。
それは、次の物語に機会を譲る。










